想定していたスコープ(開発案件)が不採用となり大赤字

プロジェクトマネジメント

私が担当したプロジェクトマネジメントでの失敗談です。

顧客に納入したシステムを定期的に機能upすることで会社の売上を確保してきました。
今回も機能upするプロジェクトを発足したのですが、想定していたスコープ(機能up)が、最終的に顧客内で決済が降りず不採用。結果、プロジェクトは大赤字になりました。
不採用となった大きな理由は以下です。

  1. 現時点で顧客がその機能を必要としなかった
  2. 顧客に提示した売価が高かった

現時点で顧客がその機能を必要としなかった

これまでの定期的な機能upで、当該システムの機能も飽和状態に近づいていましたが、顧客の開発部門とは半年前からの協議で当該の機能upする話を進んでいました。
今までの慣例で開発部門と合意が取れれば概ね決済が進む状態でしが、今回は顧客の運用部門の判断で「現時点では不要」と判断され、決済がおりませんでした。
事前に「顧客の運用部門の反応が良くない」と聞いていたので、別のルートも使って採用して貰う様に必要性のアピールはして貰ったのですが響かず。
最近、顧客内での決済の方針が変わり、運用部門の裁量が大きくなった様です。
反省点は以下の2点です。

  1. ステークホルダーの特定が不十分(顧客運用部門の裁量が大きくなったこと)
  2. 顧客ニーズの把握が不十分(顧客の開発部門だけでなく運用部門のニーズも把握が必要)

顧客に提示した売価が高かった

これまでの機能upは、投入する開発費に対して利益の載せた売価を提示していました。
そのため顧客開発部門も過去の機能と比較して売価の妥当性が概ね予想でき、売価で揉めることはこれまであまりありませんでした。
しかし、今回はこちらの都合として年度予算を達成するためには売価を上げて提示する必要があり、これまでの開発費を考慮した売価ではなく、その機能を提供することで顧客がエンドユーザーに提供できる価値を考慮した売価(=いつもより高額)を提示しました。
案の定、顧客開発部門からの「高すぎる、納得できない」とのコメントで協議をしましたが、最終的には顧客上層部経由でクレームを受けることとなりました。
結果、減額した売価で顧客開発部門とは折り合いが付きました。
しかし、先述の通り、最終的には顧客運用部門の判断で決済がおりずです。
顧客運用部門としては機能の必要性も低かったので、減額したにも関わらず売価が「高い」と見えたようです。
反省点は以下の2点です。

  1. 売価はこちらで色々と理由付けしても、相手が買わなければ意味がない。
  2. その機能を広く他の顧客へも売っているのであれば、1つの顧客が買わなくても影響は小さいが、受託開発から始まった本システムは1社へしか提供していないため、機能upでの売価向上は難しい。

休職

ここに至るまでに、社内からは予算達成のための売価増額のプレッシャー、一方顧客からは減額のプレッシャーを受けつつ、約5カ月に渡り検討、情報整理、社内説明、客先説明を繰り返して来ました。しかし、結果的にはプロジェクトは大赤字。私も心身ともに疲弊してしまい、約1カ月休業することとなりました。。。

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